【視線の先】
【視線の先】
皆さんこんにちは
KATSUKENの勝部です
稲佐の浜海岸清掃の日
先月から二つの会で
海岸清掃に参加していますが
朝の海は本当に気持ちが良いので
今日も癒されに行ってきますww
さてそんな本日は
視線の先
というお話です
家の設計を考えるとき
図面上の平面図や配置図ばかりに
意識がいきがちですが
実際に暮らし始めてみると
窓からの景色や
壁に掛けた絵画
照明器具のような
高い位置にあるものや
その先の景色を
見ているものです
モデルハウスにある
ロフト階段を
上っているとき
ふと見上げれば
そこには力強い
黒い梁が架かっています
この梁は
この家がはじめに
建てられたときから
ずっとそこにあったもの
半世紀以上も前のこと
誰かがこの木を切り出し
誰かが組んだ骨組み

傷んでいた柱は
部分的に入れ替えましたが
それ以外は
もとの骨組みを
そのまま使っています
階段や手すりには
新しい木を使いました
その白っぽい新しい木の質感の上に
時を重ねて深みを増した
黒い梁が重なる
新旧が交差するその景色は
見上げるたびに
この家が紡いできた
時間の重なりを感じさせてくれます
家を壊して
新しく建てることも
一つの選択肢です
でもこれまでの歴史を
すべて瓦礫にして
捨ててしまうことの重さを
考えたことはあるでしょうか
まだ使える柱
まだ活かせる梁
長い年月を支えてきた材料を
未来へ繋いでいく
それは決して
効率やコストだけの話では
ありません
使い切るということは
その家が刻んできた
時間の厚みを
自分たちの暮らしの中に
受け継いでいくこと
壊して捨てることは
簡単なこと
でも積み重なった歴史を
丁寧に紐解きながら
今の暮らしに合わせて
再構築していく
それは物を大切にする
ということの
ひとつの答えなのだと
見上げた先に
何を見せるのか
それは天井の梁だけでなく
窓の配置によっても
大きく変わるものです
島根という土地は
冬になると曇天の日が
とても多くなります
どんよりと重たい空が
続く日だってあります
だからこそ
晴れ間に差し込む光は
より一層貴重に感じられます
そんな日は
光の入り方を
丁寧に設計することで
暮らしのリズムを
整えることができるのです
結論から言えば
窓の配置は
「座ったときの目線の先」から
逆算して決めていくのが
一番の近道です

例えば
ソファや椅子に
深く腰掛けたときのことを
想像してみてください
窓をただ壁に
切り取るのではなく
座ったときに
視線がまっすぐ向かう
その先に
何を切り取るかを考える
空を切り取りたいのか
それとも
庭の雨に濡れた葉の揺らぎを
眺めたいのか
座ったときの
目線の先から
景色を整えていけば
実際の面積以上に
広がりを感じる空間になります
たとえ曇りの日でも
視線の先に空が見え
柔らかい光が
床に落ちている
そんな窓辺があれば
雨の日の静けさも
豊かな時間に変わります
窓を景色として
暮らしの一部にする
家は夜に帰る場所であると同時に
朝を迎える場所でもあります
朝起きて
キッチンに立ち
ふと顔を上げたときに
何が見えているか
そこに
残しておきたいものや
見上げて楽しみたい景色があるだけで
流れる時間の質は
確実に変わっていきます
あなたの家には
残しておきたいもの
見上げて楽しみたい景色は
ありますか
完成させるのは
そこで暮らすあなたの
これからの生活そのものです
それではまた次回(^^)
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