この家は、長いあいだ空き家でした。
屋根のセメント瓦は劣化し、壁のトタンは錆び、夏には草が腰の高さまで伸びる——地域のどこにでもある、築53年の空き家です。壊して建て替えるのが「普通」かもしれません。でも私たちは、この家で証明したいことがありました。
古い家は、技術で蘇る。それも、新築を超える性能で。
構造を検査し、耐震を上部構造評点1.55まで補強。断熱と気密を整え、UA値0.25・C値0.2(実測)。床下エアコンとロフトエアコン、2台で家中の空調をまかなう設計。そこに出雲の杉板と、造作の家具と、窓辺の光を重ねました。
数字だけでは伝わらない「空気のやわらかさ」「温度の心地よさ」を、ぜひ現地でご体感ください。

